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DV(家庭内暴力)を理由に離婚するには

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DV(家庭内暴力)を理由に離婚するには

離婚関係で、近年話題になってきたものとしてDVが挙げられます。DVとは、ドメスティック・バイオレンス(Domestic Violence)のことで、「家庭内暴力」のことを指します。

具体的にDVとはどのような行為を指すのでしょうか。人によってどの行為がDVにあたるかは異なる可能性が高いでしょう。明らかな犯罪行為は大多数の人がDVであると判断すると思いますが、そうではない行為の判断は分かれるかもしれません。
参考として、法律上のDVの定義を見てみましょう。法律上、DVは「配偶者からの暴力等」とされており、配偶者からの身体に対する暴力またはこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動と定義づけられています(配偶者からの暴力及び被害者の保護等に関する法律1条1項参照)。つまり、法律上は身体的な暴力のみならず、心身に重大な影響を及ぼす精神的・性的暴力もDVに含まれることになります。
いずれにしても、身体への直接的な攻撃があるか否かに関わらず、日常生活に支障をきたす程度の暴力・暴言がDVの穏当な理解になるでしょう。

そもそも、離婚をするために「DVを受けていたかどうか」は重要な要素ですが直接的な決め手ではありません。というのは民法は裁判上の離婚をする際に離婚事由を提起しなければならないとしています(民法770条1項)。要するに、離婚裁判をするためには民法上の離婚事由が必要であるわけです。このうち、DVを理由とした離婚請求に関係するのは①「配偶者から悪意で遺棄されたとき」(2号)と②「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(5号)です。
①「配偶者から悪意で遺棄されたとき」とは、本来夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない(民法752条)のに、それを行わなかった場合のことです。例えば、家事や仕事などの円満な婚姻生活を送るための活動を全て片方の配偶者に任せることが挙げられるでしょう。このとき、家事と仕事の全てを受け持った配偶者は離婚事由を有していることになります。
②「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(5号)とは、肉体的・精神的な調和や、経済状態など、あれこれの事情を総合して、到底円満な婚姻生活は営めないといった場合のことをいいます(最判昭和36年4月25日民集15巻4号891頁)。抽象的な規定ですが、上述のDVはほとんどこれに当たるといっていいでしょう。

以上で検討したものは離婚の中でも裁判離婚に限られます。日本において離婚は裁判離婚の他に協議上の離婚があります。協議上の離婚とは、文字通り夫婦間で協議を行うことで成立する離婚です(民法763条)。現代の日本における離婚のうち協議離婚が9割以上を占めており、訴訟のコストなどを考えれば協議離婚の方が手頃であると言えます。

また、相手方の行為がDVかどうかを判断することなく離婚をすることができます。その反面、常にDVを受けてきたため、相手方に対して勇気を出して話すことができない、いわば「狸寝入り」の状態になることも大いに考えられます。この場合に、「狸寝入り」から脱するために弁護士を介在させることはとても有益です。離婚をする際の慰謝料や親権・養育費の交渉に関しても、弁護士がいる方が心強いでしょう。

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